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Q11. 原水用導水路で発生する水草の管理・対策とオオミズオオバコの除去のための薬品は?
原水導水路で発生する水草の管理・対策を教えてください。 またオオミズオオバコ*の除去のための薬品はどのようにしたら良いか教えてください
(質問者:タイ Mr.P.O)
A11.浮漂植物に対しては取水口前面に竹組みなどで防御柵を作り侵入を防ぐ。沈水植物が柵に絡まった場合、熊手など使い人力で取る。いかなる場合でも除草剤等の農薬・薬品は使わない。
種類と障害

水生植物の種類は浮漂植物と沈水植物に大別される。
浮漂植物で水路に発生しやすいのは、ホテイアオイ、沈水植物ではオオカナダモ、コカナダモがあり、通常バースクリーンの閉塞を起こす植物である。
オオミズオオバコは、沈水植物であるが水道施設や浄水処理に障害を与えたという情報を筆者は持っていない。
因みに、オオミズオオバコが日本では絶滅危惧種、アメリカでは侵略有害植物と位置付けられており、地域によってこの扱い方が大きく異なっている。
取水口付近や導水路内の良好な生育環境下で成長し、大きな群落を形成した場合、その群落が障害となって流速の低下停滞や、流向を変化させることが予想される。
また、その群落が枯死流下した場合、取水口のバースクリーンに絡まって閉塞を起こし、計画取水量の確保を困難にすることも考えられる。

対策

浮漂植物に対しては取水口前面に竹組みなどで防御柵を作り侵入を防ぐ。
河川取水ならば大半は流下する。導水路取水ならば防御柵前の浮草を手もしくは網で引き上げ排除する。
沈水植物がバースクリーンに絡まった場合、鉤付き熊手等を使う人力、または、機械掻き揚げ装置による方法で排除する。
また、導水路内の水草群落を排除するには
1)人が入水して、手で直接引き抜く。
2)針金で自作した錨で引っ掛ける。
3)針金製の熊手で引き抜く。
4)ロープの中間に沿って重い鉄製チェーンを結び付け、そのチェーンで群落を巻いてロープの両端を引き、群落を排除する等の方法がある。
いかなる場合でも除草剤等の農薬や薬品は使わない。


佐々木眞一 横浜市水道局